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2024.3.24 07:00ゴー宣道場

私的な理由で公的に動く~某所での憲法に関する議論に参加して【後編】

昨日の続き、
ゴー宣読者・松平さんの
言論武者修行レポートです。

 


 

第二部の最初、学生(恐らくいちばん若い参加者)が以下の発言をしました。
「海外に行ったとき、LGBTに関する事柄をたくさん見聞きして、日本は対応できてないなあと思うことがよくありました。なので憲法第二十四条の『両性』表記を、もっと多様な性に配慮した形に改正して欲しいと思っています。それで今日は、勉強として反対派の意見も聞いてみたくて参加しました」

これを聞いた時、私は自分が少し情けなくなりました。場の流れや自意識の確保にばかり気を取られて、こういった”公論に興味のある”若い人たちの気持ちを置き去りにして、第二部に入って彼がやっと発言の機会を得られたというのは、そもそも天皇だ九条だとか言う以前に、まずいのではないか?と。
しかしこの発言の直後、議論の内容が急カーブしました。
以降、約2名(片方は冒頭のQ氏)による意見の主張が続きました。
「文も古いからとにかく全部廃止して若い人でぜんぶ変えてしまえばいい。天皇や国家権力を強いるような文章ではなく人の愛を感じる憲法にしてほしい。今の政治家は権力として驕りすぎてとても憲法を任せる事などできない。「森友」「イラク」「ベトナム」でいままでどれだけ日本(政府)とアメリカが国民を裏切ってきたか!ウクライナの件もそうだけど、攻められたからって私は悔しいということはない。殺されるのだって仕方ないと思う。だって、殴られたら殴り返すって言ってたら、全員がはまりこんでいくだけなんだ。憲法二十四条にしたって、権力者に任せたらヒトラーのように…」
ここで主催X氏から「できればもう少し簡潔に…」とストップが入りました。

私は、学生参加者の意見も凄く大事だし尊重したい、と思いつつ、挙手して以下のことを呼びかけました。
「お話が戻りますが、先ほどの問いかけにはぜひ答えたいと思いました。先ほどの方が述べた憲法第二十四条の意見提起への回答と、ここまでの話も絡めて、3点だけ述べます」
①学生参加者の意見に賛同しつつ”この場には居ないが議論のタネとして”反対派の意見を一部紹介した。
②(短い条文なので)憲法二十四条条文を音読した上で「多様な性と生き方があることが分かった現代にそぐわない条文は、他にもある」という一例として、皇室典範第一条を紹介し、両条文共に、国民の常識と乖離した文章の存在を示した。
③その上で「九条や一条もすごく大事だし、なのにその手のイベントに人が集まらないという先の方(Q氏)の嘆きも分かる。ただ、大学生の方が仰ってくれた憲法第二十四条のような、そういった人間・国民誰しもが直面する性自認などの事柄に関わる話から、憲法の問題提起・改正議論を進めていくことが、結果として”マトモな人によるマトモな憲法”という皆さんの理想に近づくのでは、と私は思います」とまとめた。

そして残り時間が少なくなった事もあり、私は自分の発言はここまでにしよう、あとは議論の流れを見守ることにしました。
以降、議論は別の方からの「そもそも何故婚姻に皆こだわっているのだろう?」というとても鋭い意見提起がありつつも、結局第九条の話に戻っていき、終了時間となりました。

この議論イベントで、私ができたことなどほとんど全く無いに等しいです。
ただ、それでも皆さんに分かち合えることはあると思い、1年近く経った今、共有しようと決めた次第です。
私が学び、皆さんと共有できると思ったことは、以下の通りです。
①これから先、皇室について(論破祭りとは別に)話せる機会があれば、相手が”社会や公に対して”不安に思っている事柄に寄り添いながら話した方が、より深い共感が得られるか、仮に得られなくとも小林先生の言う”真理により近い価値”に近づけるのではないかと考えています。
②上記①とはまた異なり、先に挙げた大学生のように、場所や年齢に関係無く、社会や公に興味を抱いて、(手段と目的が入れ替わる事なく)純粋に行動してみようと考えている人は必ず居るのだと、今回改めて思いました。そういった人たちと”同志”や知り合いになったり、徒党を組んだりする必要は無く、彼らがこの先も行動していく時の”支え”になれるような意見や哲学を、彼らの心に残していければ良いのではないでしょうか。
③上記②のような人にどこで出会えるかは、偶然でしかないということも、今回感じたことです。ただ、確率を上げることはできます。具体的には色んな場所に出かけて議論を試みてみるという事ですが、社会的立場や人間関係の事情はそれぞれあるかとも思いますので、特に今回私が採ったような『哲学カフェへの参加』のように、ある程度目的や参加理由が固まっている場に参加してみるのが、とっかかりとしては良いと考えますので、皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

そしてだからこそ、
①そういう場を市井に開けた形で設けてくれている『世界のゴー宣ファンサイト』はえらいっ!
②そこから更に具体的に動きたい人の場として機能している『ゴー宣ネット道場・ライジングコメント欄』はすごいっ!
③どれだけ男系カルトに無茶苦茶なこと言われても粘り強く活動を続けている『愛子天皇への道』はつよいっ!
④女性や若年参加者を(逆差別でなく)尊重して、共にエンタメ仲間として活躍する『ゴー宣道場』はエグいっ!
ということなのです。ヨイショではなく、純粋に“アンタたちはえらいっ!”のです。自信を持ってくださいね。

内容は、以上となります。私はこれからも、自分独りで決めて、自分の意志で、こういったことを続けていきます。
しかし時々、今回のように機会を頂ければ、あるいはゴー宣関連の各所で、学んだこと、得たことを皆さんに共有するかもしれません。
それはあくまで”公のため”であるということはしっかりと自戒して、これからも自分の好奇心と直感を信じて動いていきたいと思います。

長文乱文にも関わらず、お読みいただきありがとうございました。

 


 

 

もはやギャグにもならないくらい紋切り型の「Q氏」らの発言には、レポートを読んでるだけでも徒労感が湧いてきそうな気になってしまいます。
日本語は通じても、言葉は絶対に通じない人というのはいるもので、本当に、議論が成立するということは滅多にない、貴重なことだと思います。(時浦)

 

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